「毎朝メッセージが来る。でもまだ一度も会っていない」
土曜日の朝、コーヒーを飲みながらスマホを開く。
マッチングアプリで出会って3週間になるKさん(医師・海外在住とのこと)から、今日も「おはよう。今日も君のことを考えているよ」というメッセージが届いていた。
毎日欠かさず連絡がくる。将来の話もしてくれる。でも「会いたい」と言うと「もう少し待って。仕事が落ち着いたら必ず」とはぐらかされる。
「これって、普通の恋愛なのかな……」
漠然とした違和感を抱えながらも、「もしかして本当にいい人かも」と思い直してしまう。そんな経験、ありませんか?
実はこの状況、ロマンス詐欺の典型的な入り口です。そして今、40代女性がその主なターゲットになっています。この記事では、ロマンス詐欺が40代女性を狙う理由と、具体的な特徴・対策をお伝えします。
ロマンス詐欺とは?婚活の場で今、何が起きているか
ロマンス詐欺とは、SNSやマッチングアプリで知り合った相手が「恋愛感情・結婚への期待」を利用して金銭を騙し取る詐欺のことです。海外では「Romance Scam」と呼ばれ、数十年前から深刻な問題になっていますが、日本でも近年急増しています。
警察庁の統計によると、2024年(令和6年)のSNS型投資・ロマンス詐欺の認知件数は10,237件(前年比166.2%増)、被害額は1,271.9億円(前年比179.4%増)にのぼりました。(出典:警察庁「令和6年の特殊詐欺認知・検挙状況等」)
被害者の多くは「まさか自分が」と思っていた人たちです。知識を持つことが、最大の防御になります。
ロマンス詐欺の典型的な手口
手口には、驚くほど明確なパターンがあります。
会わずにメッセージだけで一気に親密になる
詐欺師は最初から「会う」つもりがありません。むしろ会わずに感情的な結びつきを作ることが、最初のミッションです。
「毎朝おはようメッセージを送る」「深夜でも即返信する」「将来の話を早い段階からする」「『あなたにしか言えないことがある』と特別感を演出する」──これらはすべて、意図的に信頼関係を構築するための行動です。
会わない理由として定番なのは、「海外赴任中(医師・建設業・軍人)」「大切な仕事の締め切りがある」「家族の介護で動けない」などです。いずれも反論しにくい、同情を引きやすい理由が選ばれます。
「二人の将来のために」とお金を求めてくる
十分に感情的な結びつきができたと判断したタイミングで、必ずお金の話が出てきます。
「投資を一緒にやって老後資金を作ろう」「急な出費で困っている。少しだけ貸してほしい」「手数料を払えば遺産を受け取れるから、立て替えてほしい」──言葉は様々ですが、必ず「二人の未来」という文脈が使われます。
警察庁データでは、SNS型ロマンス詐欺の1件あたりの平均被害額は約1,000万円超。最高被害額は1億2,000万円というケースもありました。「少しだけ」のつもりが、次第に要求額が膨らんでいくのがこの詐欺の恐ろしさです。
40代女性が特に狙われる理由
「なぜ自分が?」と思う方も多いのですが、ロマンス詐欺師は40代女性を意図的にターゲットにしています。その理由は主に4つです。
①「年齢への焦り」が判断力を鈍らせる
「もう40代だから」「早く決めなければ」という焦りは、冷静な判断のブレーキを緩めます。詐欺師はこの心理を熟知しています。「年齢なんて関係ない、あなたが好き」「こんな素敵な人が独身だなんて信じられない」という言葉が、焦りと自己不信を同時に解消してくれるように感じられてしまうのです。
②経済的に安定していて「騙し取れる額が大きい」
40代女性は、キャリアを積んできた結果としてある程度の収入・貯蓄を持っていることが多い年代です。詐欺師にとって、これは「狙う価値がある」ターゲットを意味します。プロフィールに職業や安定した生活状況を書いていると、それ自体がリストアップされる要因になることもあります。
③「誠実な人を求めている」気持ちが逆手に取られる
過去の恋愛で傷つき、「今度こそ本物の誠実さに出会いたい」と思っている方は少なくありません。詐欺師はこれを知っていて、最初から徹底的に「誠実な人間」を演じます。毎日連絡してくれる、将来を語ってくれる、「君だけだ」と言い続けてくれる──過去の傷を癒してくれるような言動は、警戒心を大きく下げます。
④マッチングアプリに慣れていない層が多い
20代からアプリを使い続けてきた世代と比べると、40代はマッチングアプリに慣れていない方が多く、「これが普通の流れなのかな」と判断しにくい状況が生まれやすいです。「おかしい」と感じても、「私が疑いすぎなのかも」と自分の感覚を打ち消してしまいがちです。
今すぐ確認。ロマンス詐欺チェックリスト
以下のチェックリストで、気になる相手を客観的に見直してみてください。3つ以上当てはまる場合は、強い注意が必要です。
| チェック項目 | 詐欺師に多いパターン |
|---|---|
| なかなか実際に会ってくれない | 「海外在住」「多忙」などを理由に会うことを避け続ける |
| 出会って2〜3週間で「好き」「結婚したい」と言い出した | 感情的な結びつきを急いで作ろうとしている |
| プロフィールが「完璧すぎる」 | 高収入・高学歴・誠実・優しいが過剰に揃っている |
| 身分証や職場の確認を嫌がる | 実在確認を拒否するか、曖昧な回答でかわされる |
| SNSアカウントが新しく投稿が少ない | 詐欺用に作られたアカウントの可能性がある |
| 友人・家族が「いない」「複雑」と話す | 第三者に確認されないよう孤立した設定にしている |
| お金の話・投資の話が出てきた | 金銭目的であることの最大のサイン |
| 「この話は他の人には内緒で」と言う | 周囲に相談させないよう孤立させる手口 |
「でも、もしかしたら本当にいい人かもしれない」──その気持ち、とても自然です。でも、本当にいい人は身元確認を嫌がりません。本当にいい人はお金を求めてきません。
直感的な「おかしい」は、あなたを守るための大切なサインです。
安全に婚活するには──本人確認のある場を選ぶ
ロマンス詐欺のリスクを大きく下げる方法は、シンプルです。「本人確認が厳格な場で出会う」こと。
結婚相談所では、入会時に身分証・独身証明書・収入証明書などの書類提出が必須です。在籍しているのは、実名・実情報で登録した本物の独身者のみ。詐欺師が紛れ込む余地が、ほとんどありません。
また、専任カウンセラーに「この人、少し気になる点があって」と気軽に相談できる環境があることも、大きな安心につながります。マッチングアプリのように「一人で悩む」必要がないのです。
「まだ相談所に入会するか決めていない」という方も、まずは複数の相談所を比較するところから始めてみてください。無料で資料請求や相談ができる相談所がほとんどです。騙されるリスクを抱えたまま婚活を続けるよりも、安全な環境に移ることへの一歩は、きっとあなたの婚活の質を変えてくれます。
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