「今、誰と何の話をしてたっけ」金曜の夜、手が止まった
金曜の夜、3つのマッチングアプリを行き来しながら、ふとスマホを持つ手が止まりました。Aさんには昨日返信したはず。Bさんには今週末の約束、まだ返事をしていない。Cさんとは何の話で盛り上がっていたのか、正直もう思い出せない。スマホのメモアプリには「どのアプリの、どんな人か」を書いたリストがびっしり並んでいて、まるで仕事のタスク管理と同じになっていることに気づき、思わず苦笑いしてしまいました。
出会いの母数を増やそうと、良かれと思って始めた複数アプリの同時進行。でも気づけば、メッセージをさばくだけで一日が終わり、肝心の「この人とちゃんと向き合う」時間がどんどん削られていく。40代になってから婚活を始めた方の多くが、一度はこの「掛け持ち疲れ」にぶつかっているのではないでしょうか。
なぜ40代女性はアプリの掛け持ちで疲れやすいのか(データ・現実)
結婚相談所Presiaと株式会社SUNCOREが2026年4月に発表した共同調査(20〜50代のマッチングアプリ利用経験者230名対象)によると、掛け持ち経験がある人は全体の75.2%、女性に限ると77.1%にのぼります。同時利用数は「2つ」が60.1%で最多ですが、「3つ以上」を掛け持ちしていた人も39.9%に達しています(出典:株式会社Presia・SUNCORE共同調査、2026年4月5日発表)。つまり、複数アプリの同時進行はもはや珍しいことではなく、多くの人が通る道なのです。ただし同調査では、掛け持ちして「よかった」と感じた人は48.6%にとどまり、「どちらともいえない」が48.0%、女性だけで見ると52.8%と、満足感の低さもうかがえます。母数を増やしても、必ずしも「ラクになる」わけではないというのが現実です。
年齢で足切りされる構造
大手マッチングアプリの利用者データを分析した比較サイトの調べでは、40代女性が受け取る「いいね」の数は、20代女性のおよそ半分程度にとどまる傾向があるとされています(出典:ラス恋・ラス婚研究所「マッチングアプリのいいね数平均」)。多くのアプリは20代後半〜30代の利用者が中心で、40代以上は相対的に少数派。だからこそ「反応がもらえる母数を増やすために、アプリを掛け持ちする」という選択に流れやすいのですが、そもそも一つひとつのアプリの中で自分の年齢層が優先表示されにくい構造がある以上、アプリを増やすほど比例して反応が増えるとは限りません。むしろ管理する相手が増える分だけ、疲労だけが積み上がってしまうことがあります。
遊び目的・既婚者・業者の存在
ペアフルコラム(株式会社サンジュウナナド運営)が2025年2月に発表した調査(マッチングアプリ利用経験者291名対象)では、利用目的として「遊び・デート相手探し」と回答した人が全体の22%を占めていました(出典:ペアフルコラム調査、2025年2月14日発表)。一つのアプリだけでもこうした温度差のある相手に出会う可能性がある中、掛け持ちをすればその分だけ「本気度の低い相手」に当たる確率も単純に増えます。真剣に向き合おうとするほど、期待して開いた通知が期待外れだったときの消耗も大きくなるのです。
掛け持ちで疲れる、よくある失敗パターン5選
複数アプリの同時進行には、共通してハマりやすい落とし穴があります。
1. 「メッセージ迷子」になる
誰にどこまで話したか分からなくなり、同じ質問を二度してしまったり、話の続きを見失ったり。管理しようとするほど、まるでカスタマー対応をしているような気持ちになってしまいます。
2. 一人ひとりへの熱量が薄まり、良い人を逃す
候補が多いと「この人でいいのかな、他にもいるし」という気持ちが働きやすくなります。結果として、本当は相性が良かったかもしれない相手にも、じっくり向き合う前にフェードアウトしてしまうことがあります。
3. 同時進行がバレて気まずくなる
前述のPresia・SUNCOREの調査では、掛け持ちが相手に発覚した原因の1位は「写真の使い回し」と「同じ相手と別アプリでもマッチングしたこと」が同率で並んでいました。掛け持ち自体は珍しくないとはいえ、発覚の仕方によっては信頼を損ねてしまうこともあります。
4. 「効率化」のつもりが、逆に時間とお金を失う
アプリを2つ、3つと有料プランで登録すれば、月々の課金も単純に倍、三倍になります。それでも「まだ出会えていないから」とやめられず、時間もお金も分散した結果、どのアプリでも中途半端な向き合い方になってしまうケースは少なくありません。
5. 「品定めモード」が抜けなくなる
常に複数の候補を比較している状態が続くと、相手のプロフィールを条件でジャッジする癖がついてしまいます。それ自体は悪いことではないのですが、いざ会ったときにも粗探しのような視点が抜けず、素直に相手の良さを感じにくくなってしまうこともあります。
「アプリが悪い」のではなく「合っていなかった」だけ
ここまで読んで、「やっぱりアプリって大変」「私には向いてないのかも」と落ち込んだ方もいるかもしれません。でも、掛け持ちで疲れてしまったのは、あなたの頑張りが足りなかったからでも、要領が悪かったからでもありません。「母数を増やすほど有利」というアプリの設計そのものが、一人ひとりとじっくり向き合いたいタイプの婚活スタイルと、単純に噛み合っていなかっただけなのです。
効率よく多くの人と接点を持てることは、アプリの明確な長所です。ただし、それは「同時に何人もの相手を自分で管理し続けられる」ことが前提になっています。仕事や家庭の予定で日々忙しい40代にとって、その管理コストそのものが婚活の負担になってしまうなら、無理に掛け持ちを続ける必要はありません。合わなかったのはあなたではなく、やり方だった——そう捉え直すだけで、次の一歩が見えてきます。
アプリと結婚相談所の違い
「じゃあ、どうすればこの掛け持ち疲れから抜け出せるのか」と考えたとき、比較の軸になるのが結婚相談所です。同時に何人もの相手を自分一人で管理する仕組みと、間に仲介役が入る仕組みでは、負担の質が大きく変わります。
| 項目 | マッチングアプリ | 結婚相談所 |
|---|---|---|
| 同時に関わる人数 | 自分で無制限に管理(掛け持ちも可能) | カウンセラーが交通整理してくれる |
| 相手の身元確認 | 任意・自己申告が中心 | 独身証明書・収入証明などが必須 |
| メッセージのやり取り | 自分ですべて対応 | お見合い設定など仲介役が調整 |
| 相手の本気度 | 遊び目的の利用者も一定数いる | 結婚を前提とした会員が中心 |
結婚相談所では、候補者を絞り込んだり日程を調整したりする部分をカウンセラーが担ってくれるため、「自分一人で何人もの相手を管理する」という掛け持ち特有の負担そのものが発生しにくくなります。母数を追いかける婚活から、一人ひとりと向き合える婚活へ。疲れを感じたときこそ、環境を変えるタイミングなのかもしれません。
まとめ:疲れたら、母数より「向き合い方」を見直してみる
マッチングアプリの掛け持ちは、多くの人が経験する当たり前の選択です。それでも「メッセージ迷子」「効率化のはずが時間もお金も分散」「品定めモードが抜けない」といった疲れを感じているなら、それは頑張り方の問題ではなく、環境との相性の問題かもしれません。まずは一人で抱え込まず、結婚相談所という選択肢がどんなものか、話を聞いてみるところから始めてみませんか。
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