婚活詐欺の「ラブボミング」を見抜く7つのサイン|40代女性が狙われる理由と対策

木曜の夜9時、お風呂上がりに届いた「おやすみ」のメッセージに感じた違和感

木曜日の夜9時すぎ、お風呂から上がってスマホを開くと、マッチングアプリで知り合ったばかりの彼から「今日も一日お疲れさま。ゆっくり休んでね、おやすみ」というメッセージが届いていました。まだ実際に会ったこともないのに、朝の「おはよう」から夜の「おやすみ」まで、まるで何年も付き合っているカップルのようなやり取りが、出会って1週間ほどで当たり前になっていたのです。

最初は「こんなに気にかけてくれる人、なかなかいないな」と嬉しく思っていました。でも、ふとした瞬間に「なんでこんなに早く距離が縮まったんだろう」という小さな違和感が胸をよぎります。仕事の合間にも「今何してる?」と連絡が来て、既読をつけるとすぐに返信が返ってくる。まだ会ってもいない相手なのに、気づけば1日に何十通もメッセージをやり取りしている自分がいました。40代になって婚活を始めた方の中には、こうした「急に距離を詰めてくる相手」に出会い、戸惑った経験を持つ方が少なくありません。

婚活で増えている詐欺の種類ーロマンス詐欺・結婚詐欺・投資勧誘

婚活の場で警戒しておきたい詐欺には、大きく分けて3つのパターンがあります。ひとつは、恋愛感情を利用して金銭をだまし取る「ロマンス詐欺」。ふたつめは、結婚を持ちかけて金品を得ることを目的とした「結婚詐欺」。そして最近急増しているのが、恋愛関係を築いた上で暗号資産や海外の投資話に誘導する「投資勧誘型」の詐欺です。

警察庁の発表によると、2025年のSNS型投資・ロマンス詐欺の認知件数は1万5,168件で前年比48.2%増、被害額は1,834億3,000万円で前年比44.2%増と、いずれも過去最悪の水準を更新しています(出典:時事ドットコム「SNS型投資、ロマンス詐欺被害が過去最悪」2026年2月)。既遂事件1件あたりの被害額は平均1,213万3,000円にのぼるというデータもあり、一度巻き込まれると被害が高額化しやすいことがわかります。

これらの詐欺に共通しているのは、最初から「お金をください」とは言わないことです。むしろ最初の段階では、相手に「大切にされている」と感じさせることに時間をかけます。その代表的な手口が、次にご紹介する「ラブボミング」と呼ばれる心理操作です。

典型的な手口ー警察庁の最新統計からみえてくる特徴

会わずにメッセージだけで親密になる「ラブボミング」

「ラブボミング」とは、出会って間もない段階で過剰な愛情表現を浴びせ、一気に心の距離を縮めようとする心理操作の手法です。健全な関係であれば、信頼関係は時間をかけて少しずつ育まれていくものですが、ラブボミングはこのプロセスを意図的にすっ飛ばします。毎日欠かさない「おはよう」「おやすみ」のメッセージ、会ってもいないのに送られてくる「運命の人だと思う」といった言葉、こちらの都合を考えずに送られてくる大量のメッセージ。こうした行動の裏には、相手を冷静な判断ができない状態に導こうとする狙いが隠れています。

婚活詐欺の典型的な流れでは、ビデオ通話や実際に会うことを何かと理由をつけて避け続けます。「仕事で海外にいるから」「今は現場で身動きが取れないから」といった説明が続き、気づけば数週間、数か月とメッセージだけの関係が続いてしまう。この「会わない期間」が長引くほど、相手への感情的な依存が深まり、次の段階である金銭要求に対して冷静に判断しづらくなってしまうのです。

「二人の将来のために」と投資・送金を促す

感情的な結びつきができあがった頃合いを見計らって、相手は「実は今、急にお金が必要で」と切り出してきます。理由として多いのは、事業のトラブル、海外での医療費、渡航費用、そして近年目立つのが「二人の将来のために一緒に投資をしよう」という誘い文句です。暗号資産の運用サイトへの登録を持ちかけられ、最初は少額の利益が出るように見せかけられて信用させ、徐々に高額な入金を求められるケースが報告されています。

実際にあった事例では、東京都在住の40代女性が、海外で活動する医師を名乗る人物とSNSで知り合い、将来の結婚も匂わせるやり取りを重ねた末に「緊急手術の費用が足りない」と泣きながら援助を求められ、複数回に分けて約680万円を送金してしまったケースが報告されています。「二人のため」「あなたにしか頼れない」という言葉は、相手の善意や責任感につけこむための常套句だと知っておくことが、身を守る第一歩になります。

狙われやすい人の特徴と、40代以上が標的になりやすい理由

詐欺師が40代以上の女性を狙う理由には、いくつかの共通点があります。長年働いてきたことでまとまった資産を持っている可能性が高いこと、子育てが一段落して新しい出会いを求める心理状態にあること、そしてSNSやマッチングアプリの操作に不慣れで、オンライン上のリスクについての知識が十分でない場合があることです。ある調査では、国際ロマンス詐欺の被害者のうち40代以上が全体の8割を占めるというデータも報告されています。

また、「誰かの役に立ちたい」「困っている人を放っておけない」という優しさや責任感の強さも、実は狙われやすさにつながってしまいます。相手はこうした人柄を見抜いた上で、あえて「頼れるのはあなただけ」という状況を作り出してくるのです。これは決して「騙されるあなたが悪い」ということではなく、誰にでも起こりうることだと理解しておいてください。

ラブボミング型婚活詐欺を見分けるチェックリスト

次のような項目に複数当てはまる場合は、一度立ち止まって冷静に相手との関係を見直してみてください。

  • 出会って数日〜1週間程度で「運命の人」「将来を考えている」といった言葉が出てくる
  • 毎日決まった時間に「おはよう」「おやすみ」のメッセージが欠かさず届く
  • ビデオ通話や実際に会うことを、理由をつけて何度も先延ばしにする
  • 職業が医師・軍人・経営者・エンジニアなど、確認しづらい肩書きである
  • プロフィール写真が外国人風で、SNSのアカウントが作られてから日が浅い
  • 「事業のトラブル」「海外での医療費」「投資の話」など、お金にまつわる相談が始まる
  • 「二人だけの秘密にしてほしい」と、家族や友人に相談することを避けようとする

ひとつでも当てはまったからといって即座に詐欺と決めつける必要はありませんが、複数重なる場合は要注意です。少しでも「あれ?」と感じたら、その違和感を無視しないことが何より大切です。

安全に婚活するにはー本人確認のある結婚相談所という選択肢

マッチングアプリやSNSでの出会いは手軽な反面、相手の身元を確認する手段が限られているという弱点があります。一方、結婚相談所の多くは入会時に本人確認書類の提出や独身証明書の提出が義務付けられており、身元が確認された会員同士でやり取りができる仕組みが整っています。カウンセラーが間に入ってくれる相談所であれば、やり取りの中で違和感を覚えたときにも、すぐに相談できる相手がいるという安心感があります。

「詐欺かもしれない相手を見分ける」ことに神経をすり減らすよりも、最初から身元が確認された環境で出会いを探すほうが、心にゆとりを持って婚活に向き合えます。今すぐ入会を決める必要はありません。まずは資料を取り寄せたり、無料相談で話を聞いてみたりするところから始めてみませんか。信頼できる場所を知っておくことは、これからの婚活を安心して続けるための小さな備えになります。


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