日曜の夜、友人の入籍報告に「いいね」を押してからスマホを閉じた
日曜日の夜9時。マッチングアプリで今日も特に進展のないやり取りを終え、少し気分転換をしようとインスタグラムを開きました。タイムラインの一番上に流れてきたのは、大学時代の友人の投稿。「入籍しました」の一文と、指輪を重ねた二人の写真。続けてスクロールすると、別の友人家族の海辺での楽しそうな写真、後輩の「プロポーズされました」という報告まで並んでいます。「おめでとう」の気持ちは本当にあるのに、指は「いいね」を押した瞬間から少し重くなり、気づけばスマホをそっと伏せて天井を見上げていました。誰かに何を言われたわけでもないのに、胸の奥がざわざわして、今日一日頑張ってきたはずの婚活が、急に空回りしているように感じてしまう。そんな夜を過ごしたことはないでしょうか。
婚活そのものの疲れに加えて、SNSを開くたびに他人の幸せそうな瞬間が目に入り、比べては落ち込む。この「婚活SNS疲れ」とも呼べる状態は、決してあなただけが感じているものではありません。この記事では、40代女性がなぜSNSを見て疲れてしまうのか、そのサインと対処法、そして疲れを溜め込まないための考え方を、丁寧にお伝えしていきます。
なぜ40代女性はSNSを見て疲れてしまうのか
友人の結婚報告や幸せそうな家族写真を見て心がざわつくのは、あなたが器の小さい人間だからでも、友人を素直に祝福できない冷たい人だからでもありません。40代という年代ならではの事情が重なって、SNSの中の「幸せ」がいつも以上に重く響いてしまう状況があるのです。
頑張っているのに報われない感覚と、SNSの比較が重なる二重の疲れ
婚活は、プロフィールを整え、メッセージのやり取りに気を配り、休日を使ってお見合いやデートに出かけるという、目に見えにくい努力の積み重ねです。それでもすぐに結果に結びつくとは限らず、「頑張っているのに前に進んでいる気がしない」という徒労感を抱えやすいのが婚活の特徴です。そんな状態でSNSを開くと、他人の「結果」だけが編集されて並んでいる投稿が目に飛び込んできます。ある調査では、SNSで疲れを感じる原因として「他人の楽しそうな投稿を見て自分と比較してしまう」と答えた人が39.73%にのぼり、「知りたくない情報まで知ってしまう」に次いで多い結果となっています(出典:ITmedia ビジネスオンライン「SNSで『疲れたなぁ』と感じる原因」)。自分の努力の「過程」と、他人の投稿という「結果のハイライト」を無意識に比べてしまうことで、ただでさえ疲れている心が、二重に消耗してしまうのです。
体調の波(プレ更年期・更年期)が重なるケース
加えて、40代は女性ホルモンのエストロゲンの分泌が変動しやすい「プレ更年期」にさしかかる年代でもあります。更年期とは閉経をはさんだ前後5年ずつ、合計約10年間を指すとされ、日本人女性の平均的な閉経年齢が50歳前後であることから、40代はまさにその助走期間にあたります。エストロゲンは気持ちを安定させる神経伝達物質「セロトニン」の産生にも関わっているとされ、その分泌が不安定になると、些細なことで感情が揺れやすくなったり、他人と自分を比べて落ち込みやすくなったりすることが指摘されています(出典:Kracie MenotechLife「プレ更年期とは?30代〜40代に起こる体や心の変化と症状」)。つまり「友人の結婚報告」という同じ投稿でも、心と体が安定している日にはさらりと流せていたはずのことが、ホルモンバランスが揺らいでいる日には、必要以上に重く胸に刺さってしまうことがあるのです。これはあくまで一般的な傾向であり、感じ方には個人差があります。SNSを見るだけで気持ちが大きく乱れる日が続くようであれば、無理に自己判断で抱え込まず、婦人科などの専門機関に相談することも選択肢のひとつです。
「婚活疲れ」が出すサインと放置のリスク
SNS比較による疲れは、最初は小さなサインとして現れます。友人の投稿を見るたびに胸がざわつく、特定の人のアカウントをつい繰り返しチェックしてしまう、投稿を見た後に自分の婚活状況を無意味に責めてしまう——こうした行動が積み重なると、心はじわじわとすり減っていきます。
実際、総務省が令和2年(2020年)に実施した国勢調査によると、40〜44歳女性の未婚率は19.4%、45〜49歳女性でも17.6%というデータがあります(出典:総務省統計局「令和2年国勢調査」)。つまり40代女性のおよそ5〜6人に1人はまだ結婚しておらず、あなたが「置いていかれている」わけでは決してありません。それでもSNS疲れを放置してしまうと、「自分だけが取り残されている」という思い込みが強まり、婚活そのものへの意欲が下がったり、せっかく良い出会いがあっても素直に向き合えなくなったりするリスクがあります。比較による疲れは、気持ちが沈むだけでなく、目の前の出会いを正しく見る目そのものを曇らせてしまうのです。
疲れたときの対処法
SNSを見て疲れを感じたときに大切なのは、「もっと前向きに友人を祝福しなければ」と自分を追い込むことではありません。まずは、SNSとの距離の取り方そのものを見直してみることが、心を軽くする一番の近道になります。
一度立ち止まる・休む勇気
英・バース大学のジェフリー・ランバート氏らの研究では、SNSの利用を1週間だけ休んだグループに、うつ症状と不安症状の有意な減少が確認されたと報告されています(出典:ナショナル ジオグラフィック日本版「『SNS断ち』に短期間でも驚きの効果」)。婚活のやり取りに疲れた日は、あわせてSNSのアプリを開かない時間を意識的に作ってみましょう。「見ないと取り残される」という焦りは、多くの場合、実際の状況よりも自分の中の不安が生み出しているものです。少し距離を置いてみると、「そこまで気にすることではなかった」と気づけることも珍しくありません。休むことは婚活をサボることではなく、次に向き合うための準備なのだと考えてみてください。
自分のペース・体調に合わせた出会い方を選ぶ
また別の研究では、SNSの利用を1日30分程度に抑えることが、孤独感や落ち込みの軽減に役立つ可能性が示されています(出典:ペンシルベニア大学の研究報告より)。「友人の投稿は見ない」ではなく、「見る時間と場所を自分で決める」というくらいの、ゆるやかなルールで十分です。体調が優れない日はアプリもSNSも開かない、比較して苦しくなりやすいアカウントはミュートするなど、自分なりの線引きを持っておくだけで、心の揺れはぐっと軽くなります。他人のペースに合わせることと、自分をすり減らすことは、似ているようでまったく別のものです。
「疲れたのは自分のせい」ではなく、環境を変えるという気づき
ここで少し視点を変えてみませんか。友人の投稿を見るたびに心が揺れてしまうのは、あなたの心が弱いからでも、友人を祝福できない性格だからでもありません。婚活の進み具合も、心の状態も、比べる相手を選ぶことも、そのすべてを一人きりで抱えながら向き合い続けているやり方そのものが、疲れを生み出している可能性があります。
SNSの中の「結果」だけを見て自分を追い詰めるのではなく、自分の婚活を客観的に見てくれる誰かと一緒に進めることができれば、比較する視点そのものが変わってきます。一人で黙々とアプリを開き続け、他人の幸せそうな投稿と自分を比べ続ける状態から、「今の自分に合ったペースで進められているか」を一緒に確認してくれる存在がいる状態へ。疲れの正体が「やり方」にあるのだとしたら、環境を変えることが、比較の苦しさから抜け出す一番の近道になるかもしれません。
一人で頑張らなくていい——支えてくれる相手・サポート型相談所
SNS比較の疲れを打破するのに一番効果的なのは、自分一人でアプリの使い方や心の持ち方を工夫し続けることよりも、婚活そのものを一緒に考えてくれる人がそばにいることです。カウンセラーが伴走してくれるサポート型の結婚相談所であれば、「今の進み方で問題ないか」「自分のペースに合った出会い方はどんな形か」を客観的にアドバイスしてもらえますし、SNSの中の他人と自分を比べて一人で落ち込む時間もぐっと減っていきます。
「友人の幸せそうな投稿を見るのがつらい」「自分だけ取り残されている気がする」——そんな気持ちを一人で抱え続けなくても大丈夫です。あなたの状況やペースを踏まえた上で、無理のない婚活の進め方を一緒に考えてくれる存在がいるだけで、SNSを開いたときの心の構え方そのものが変わってくるはずです。まずは今のやり方を続けるかどうかを一人で決め込まず、話だけでも聞いてみることから始めてみませんか。
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