お見合い後、また「減点リスト」に赤ペンを入れた夜
お見合いから帰ってきた土曜の夜。バッグからノートを取り出し、いつものように今日会った人のことを書き留めます。身長、年収、勤務先、話し方のテンポ、笑ったときの表情のクセ……そこには自分でつくった「条件チェック項目」がびっしり並んでいて、今日の相手にも赤ペンで印をつけていきました。「話は合ったけど、声の大きさがちょっと苦手」「条件はクリアしてるけど、初対面なのに距離感が近すぎる」。ひとつひとつは些細なことなのに、書き出してみるとどうしても減点ばかりが目についてしまいます。ノートを閉じてふと我に返ったとき、「私、一体何回この作業を繰り返してきたんだろう」という気持ちがこみ上げてきました。誰よりも真剣に婚活と向き合ってきたはずなのに、心のどこかで「これで本当にいいんだろうか」という不安が消えず、気づけば減点探しをしている自分に、ひどく疲れを感じてしまったのです。
「妥協はしたくない」「後悔しない相手を選びたい」——そう思って理想や条件を大切にしてきたはずなのに、いつのまにかそれが自分を追い詰める重荷になっている。この記事では、理想を追いすぎて疲れてしまう40代女性に向けて、なぜそうなってしまうのか、どんなサインに気をつけるべきか、そしてどう向き合えば婚活を苦しいものにせずに続けられるのかを、丁寧にお伝えしていきます。
なぜ40代女性は婚活で疲れてしまうのか
「条件にこだわりすぎているのはわかっている、でもやめられない」——そう感じてしまうのは、あなたが欲張りだからでも、わがままだからでもありません。40代という年代だからこそ抱えやすい事情が、いくつも重なっているのです。
努力が報われない徒労感・期待と落胆の繰り返し
心理学の研究では、完璧主義の傾向が強い人は平均よりも不安を感じやすく、燃え尽き症候群になるリスクが2倍以上高いことが指摘されています(出典:ライフハッカー・ジャパン「完璧主義と燃え尽き症候群は隣り合わせである理由とその対策」)。婚活における「理想」も同じで、条件を細かく積み上げるほど、それをすべて満たす相手に出会える可能性は下がっていきます。それでも「妥協したくない」という気持ちから条件を手放せず、お見合いのたびに厳しい目でチェックしては、「今回も何かが足りなかった」と落胆する——この繰り返しが、じわじわと心をすり減らしていきます。しかも厄介なのは、条件をクリアした相手に会えたときほど「これで本当に納得できているのか」と逆に迷いが強くなり、決められない自分にまた疲れてしまうという悪循環です。1件1件を大切に見極めようとする真剣さそのものは、決して悪いことではありません。ただ、その真剣さが「減点方式」に偏ってしまうと、出会いを楽しむ余裕そのものが失われてしまうのです。
体調の波(プレ更年期・更年期)が重なるケース
加えて、40代は女性ホルモンのエストロゲンの分泌が変動しやすい「プレ更年期」にさしかかる年代でもあります。更年期とは閉経をはさんだ前後5年ずつ、合計約10年間を指すとされ、日本人女性の平均的な閉経年齢が50歳前後であることから(出典:公益社団法人日本産科婦人科学会)、40代はまさにその入り口にあたる時期です。エストロゲンは気持ちを安定させる神経伝達物質「セロトニン」の産生にも関わっているとされ、その分泌が不安定になると、些細なことが気になりやすくなったり、些細な違和感を許せなくなったりすることがあります。もともと理想が高めの人ほど、この時期は「相手の小さな欠点」がいつも以上に目についてしまい、「なぜこんなことが気になるんだろう」と自己嫌悪に陥ってしまうことも。これは意志の弱さではなく、心と体のコンディションが影響している可能性がある、ということをまず知っておいてほしいのです。感じ方には個人差があり、疲れや気分の落ち込みが長引く場合は、無理に自己判断せず婦人科などの専門機関に相談することも選択肢のひとつです。
「婚活疲れ」が出すサインと放置のリスク
理想を追いすぎることによる疲れは、最初は小さな違和感として現れます。お見合いの前に「今度こそ条件に合う人だといいな」と期待する自分と、「どうせまた何かが引っかかるんだろうな」と冷めている自分が同時に存在するようになったら要注意です。会った直後に相手の良いところより先に欠点を探してしまう、条件をすべて満たす人がいないと分かった時点でそれ以上関わる気力が失せてしまう、周りから「贅沢な悩みだよ」と言われて余計に孤独を感じる——こうした感覚に心当たりがあるなら、それは疲れが着実にたまっているサインです。この疲れを放置してしまうと、「完璧な相手でなければ意味がない」という考えに縛られたまま出会いのチャンスをすべて自分で手放してしまったり、逆に疲れ切って「もう誰でもいいから決めてしまいたい」と投げやりになってしまったりと、どちらの方向にも極端に振れてしまうリスクがあります。理想の高さそのものは悪いことではないからこそ、それに振り回されて疲れきってしまう前に、一度立ち止まることが大切です。
疲れたときの対処法
理想を追いすぎて疲れを感じたときに大切なのは、「もっと条件を厳しく見極めなければ」とさらに自分を追い込むことではありません。まずは、理想との向き合い方そのものを見直してみることが、心を軽くする一番の近道になります。
一度立ち止まる・休む勇気
お見合いのたびに条件チェックをしていたノートを、しばらく閉じてみませんか。減点方式で相手を見る習慣を一度手放し、「今日はどんな会話が楽しかったか」「どんな瞬間にちょっと安心できたか」というプラスの記録に変えてみるだけでも、心にかかる負荷はずいぶん軽くなります。理想の相手を探す作業を休むことは、婚活への本気度が下がることではありません。厳しい目で採点し続けることに疲れたら、いったんその物差しを脇に置いて休む時間を、自分に許可してあげてください。
自分のペース・体調に合わせた出会い方を選ぶ
条件をすべて手放す必要はありませんが、「どうしても譲れないものは何か」を3つほどに絞り込んでみることをおすすめします。細かい項目をすべて満たそうとするのではなく、本当に大切にしたい軸だけに絞ることで、「この人は自分の大切な軸には合っている」という視点で相手を見られるようになり、些細な減点にとらわれにくくなります。また、体調やメンタルの波が大きい時期は、あえてお見合いの件数を減らし、1人1人とじっくり向き合う余白を残しておくことも、疲れをためないための大切な工夫です。
「疲れたのはやり方のせい」——環境を変えるという気づき
ここで少し視点を変えてみませんか。理想を追いすぎて疲れてしまうのは、あなたが完璧主義だから悪いのではありません。「この条件は本当に譲れないものなのか」「今の減点方式は自分を苦しめていないか」を、誰にも相談せず一人だけで判断し続けているやり方そのものが、疲れを生み出している可能性があるのです。
条件のひとつひとつを自分の物差しだけで採点し、迷ったときも一人で答えを出そうとし続ける状態から、「その条件、本当に必要ですか?」と客観的な立場から一緒に考えてくれる存在がいる状態へ。疲れの正体が「一人で理想を追いかけ続けるやり方」そのものにあるのだとしたら、環境を変えることが、この疲れから抜け出す一番の近道になるかもしれません。
一人で頑張らなくていい——支えてくれる相手・サポート型相談所
理想を追いすぎることによる疲れを解消するのに一番効果的なのは、自分一人で条件と向き合い続けることよりも、あなたの価値観を理解した上で客観的な視点をくれる人がそばにいることです。カウンセラーが伴走してくれるサポート型の結婚相談所であれば、「その条件は本当に譲れないものか」「見落としている相手の良さはないか」を第三者の目で一緒に整理してもらえるため、すべてを一人で採点し続ける必要がなくなります。
「条件にこだわりすぎている自覚はあるのに、やめられない」「減点ばかりして、誰にも心を開けなくなってきた」——そんな気持ちを一人で抱え続けなくても大丈夫です。あなたの理想を否定せずに、その理想とどう付き合っていけばいいかを一緒に考えてくれる存在がいるだけで、お見合い後にノートを開く手の重さそのものが変わってくるはずです。まずは今の向き合い方を一人で決め込まず、話だけでも聞いてみることから始めてみませんか。
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